はじめに
せっかく4Kで撮影した映像をDVDに焼いたのに、
「なんだかボヤけて見える…」
「スマホで見た時より明らかに荒い…」
と感じたことはありませんか?
実はそれ、機材のせいではなく仕組み上の必然です。
今回は、なぜ4K映像をDVDに焼くと画質が落ちるのかを、できるだけ専門用語を使わずに説明していくことにします。

原因その①:DVDの「器」が小さすぎる
4K映像というのは、ものすごく情報量の多いデータです。
- 4K:3840×2160(約829万画素)
- DVD:720×480(約35万画素)
つまり、4KはDVDの20倍以上の情報量を持っています。
これを無理やりDVDに入れようとすると、当然圧縮が必要になる。
イメージで言うと、
「1リットルの水を500mlのペットボトルに入れようとする」
ようなもの。
どんなに高性能なソフトを使っても、情報を削らなければ入りません。
この削る過程で、画質の劣化が起きてしまう。
原因その②:ビットレートの圧縮による情報の欠落
次に重要なのが「ビットレート」という数字。
これは1秒あたりにどれだけの情報を記録できるかを示しています。
- 4K動画(編集前):約50Mbps〜100Mbps
- DVD(規格上の上限):約9.8Mbps
つまり、4K映像の情報量を10分の1以下に削る必要があります。
このときに削られるのは主に「細かい部分の映像情報」です。
結果として、
- 細い線や文字がにじむ
- 動きの速い部分がカクつく
- 色の境界が曖昧になる
といった劣化が目に見えて現れます。
原因その③:コーデック変換による再圧縮
映像をDVDに焼く際には、4K映像を「MPEG-2形式」に変換します。
この変換工程でも、一度圧縮されるため画質がさらに落ちてしまう。
たとえばEDIUSやPremiereなどの編集ソフトでは、
- 編集データ(4K)を一度エンコード
- DVDオーサリング時に再エンコード
という二重圧縮が起こる場合があります。
これを避けるには、最初からDVD向けの設定で出力する必要があるけど、
それでも4Kの美しさをそのまま残すのは不可能。
じゃあ、画質を保つ方法はないの?
「どうしてもDVDにしたい」「少しでもきれいに見せたい」場合、
完全には無理でも劣化を目立たなくする工夫はあるんですね。
推奨設定のポイント
- ビットレートはできるだけ高く(8〜9Mbps程度)
- エンコード設定は2パス(2回解析)方式に
- 編集時に明るさ・シャープネスを少し調整
- 短時間の映像に分ける(圧縮率を下げる)
これらを意識するだけでも、かなり見栄えは変ってくれます。
Blu-rayにすれば劣化を防げる?
はい、Blu-rayならかなり画質を保てることになります。
Blu-rayはフルHD(1920×1080)対応なので、
4K→Blu-ray変換でもDVDほど極端な劣化はないです。

ただし、本来の4K画質とは違うので、
「4K映像を4Kのまま保存したい」場合は
外付けHDDやUSBメモリでのデータ保存がおすすめ。

まとめ:落ちるのは当然。知っておくことが大切
4K映像をDVDに焼くと画質が落ちるのは、
機材やソフトの問題ではなく規格そのものの限界。
- DVDの解像度が低い
- ビットレートが小さい
- 圧縮・変換が二重で起こる
この3つの理由が重なることで、
どうしても「見た目の差」が出てしまうわけですね。
4Kの美しさを活かしたいなら、
Blu-rayやデータでの保存を選ぶのがベスト。
次の記事では、
「どうしてもDVDにしたい時のおすすめ設定と代替法」
について、実際の出力設定やオーサリング時の注意点を紹介していきます。



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