映像制作をしていると、つい 「テロップ=ただ文字を置く作業」 と捉えられがちなのですが、実際はまったく違います。
テロップの入れ方次第で、映像の印象や伝わりやすさは大きく変わります。
私自身、最近、観光系の4K映像編集や実務の案件でテロップを扱うことが多いのですが、同じ映像でも 「読めるテロップ」 と 「読みにくいテロップ」 では視聴者の理解度が段違いです。
ここでは、EDIUSユーザーとしての実体験や、4K素材を扱う中で学んできた「伝わるテロップ」の考え方をまとめていきます。
テロップは説明ではなく視聴者の理解を助ける装置と考える
まず大前提として、テロップは、
「映像の補助」
と私は考えています。
映像単体で伝わり切らない情報を、短い言葉で視聴者に届けるのがテロップの役割。
4Kは画面が広く情報量も多いため、テロップのデザインやサイズ調整をきちんと行わないと、逆に視聴者の集中を削ぎます。
だからこそ、テロップは「装飾」ではなく
視聴者が迷子にならないためのナビゲーター
と考えることが大切。
テロップのサイズは画面を見た瞬間に読めるかで判断する
私の経験では、特に4K素材の場合、テロップサイズを小さくしすぎてしまう人が非常に多いと見ます。
理由はシンプルで、編集画面が24インチ前後のモニターであることが多いから。
でも視聴者は…
- スマホ
- タブレット
- TV
- PC
と視聴環境がバラバラ。
私が普段意識している基準は、
「編集画面から1m離れても読めるサイズか?」
です。
実際、YouTubeでもTVでも、この感覚に合わせておくと読みやすいまま保てるとおもっています。

白文字だけでは読めるとは限らない(背景処理や文字枠などが命)
初心者がやりがちなミスは、
白文字+細字+影なし+文字枠無しなどが無いように思います。
見た目や書体はオシャレに見えるのですが、実務ではまず読みにくいものが多い。
特に観光動画など、自然の背景が多い映像では、
- 雲
- 霧
- 木漏れ日
- 水面の反射
など「白っぽい背景」が意外に多いです。
その結果、白文字が背景に溶け込んでしまい、視聴者には読めないテロップになってしまう。
私が実務でよく使うのは、
- 影(シャドウ)
- 縁(アウトライン)
- 半透明帯(12〜20%くらい)
です。
見た目を損なわず、読みやすさだけを確保できるのでおすすめです。
テロップの位置は主役の邪魔をしない場所に置く
テロップは基本的に、
画面の下 = 安定した位置
ですが、素材によっては、
- 主役が下に映っている
- テロップが人物に重なる
- 左右端がごちゃつく
などの理由で、下に置くのが最適ではないこともあります。
私が普段意識しているポイントは…
- 主役の顔に重ねない
- 映像の動きの外側に置く
- 左右の余白バランスを崩さない
映像は視線が動きやすいところが決まっているので、その動線にテロップを置くと視聴者が疲れやすくなります。
カメラが左から右へパンしている時に、テロップをその動線上に置くと読みにくい。
逆に動線の外側(上段固定)に置くと読みやすさは一気に向上します。
伝わるテロップは短めに、迷わせない工夫
テロップはできるだけ短くしましょう。
これは私も昔よくやってしまっていたのですが、
「伝えたいこと全部を文字にしよう!」
とすると、
- 文字が多くなる
- 長くなる
- 視聴者が読む前に消える
という状況になります。
理想は…
- 一文を8〜14文字程度
- 主語を省略しても意味が通じる文章にする

例、
✗ テロップが読みにくくならないように文字サイズには十分注意しましょう
○ 読みやすい文字サイズに調整する
言い切りフレーズにすると、視聴者が一瞬で理解できます。
NG例:実務で何度も見てきた失敗パターン
● NG①:文字が小さすぎる
→ スマホで読めない。
再生維持率が下がる。
● NG②:背景と同化して見えない
→ 白文字+自然背景に多い。
影 or 帯は必須。
● NG③:配置が毎回バラバラ
→ 視聴者が疲れる。
テロップは固定位置が基本。
● NG④:文字情報が多すぎる
→ 映像の邪魔になる。
言い切りフレーズ化が有効。
● NG⑤:映像を止めずに無理にテロップを読ませる
→ そもそも読ませる意図があれば、映像をわずかに間(ま)を作る。
まとめ:テロップは気遣いがすべて
テロップというのは、
視聴者の理解を助けるための思いやり
と考えています。
シンプルですが、これを意識するだけで映像の見やすさは劇的に変わります。




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