はじめに
映像制作において、パソコンの処理スピードとデータ管理は作品の品質や納期に直結します。
特にEDIUSやAfterEffects、MAYA、Cinema4Dなど複数のソフトを扱う現場では、ストレージの選択が重要です。
私はこれまで長年HDDを中心に運用してきましたが、SSDへの換装やHDDによるバックアップ体制を実際に導入し、その効果を体感してきました。
この記事では、
- HDDとSSDの違い
- それぞれのメリット・デメリット
- 映像制作における最適な使い分け
を、実体験を交えながらご紹介します。

HDDとSSDの基本的な違い
| 特性 | HDD(ハードディスクドライブ) | SSD(ソリッドステートドライブ) |
|---|---|---|
| 仕組み | 円盤を回転させ磁気で読み書き | 半導体メモリにデータ保存 |
| 速度 | 遅い(物理的動作あり) | 速い(無音・瞬時アクセス) |
| 耐久性 | 衝撃に弱い、熱に弱い | 比較的強い |
| 容量単価 | 安い(大容量向き) | 高い(ただし低下傾向) |
| 用途 | 長期保存、バックアップ | OS、編集作業、ソフト起動 |
私の実体験:SSD換装で体感した効果
以前の構成は、HDDを3台(システム用2TB+作業用4TB+バックアップ用4TB)。
容量は十分でしたが、速度的には限界。4K編集やマルチカメラ収録(9カメ・3時間超)では再生がカクつき、書き出しに数時間かかることもありました。
そこで思い切って、すべてSSDに換装。
結果は劇的でした。
- パソコンの起動時間:1分 → 20秒未満
- EDIUSでの4K編集:カクつきほぼ解消、エフェクトも快適
- AfterEffects・MAYA:素材読み込みやキャッシュ処理が高速化
- エンコード時間:20分 → 約10分に短縮
唯一のデメリットは価格ですが、ここ数年で大幅に下がっており、映像制作者なら十分に投資価値があると実感しています。

HDDを活かしたバックアップ環境
SSDが快適とはいえ、私の現場ではHDDも欠かせません。
理由は「大容量データの長期保存」です。
私は現在、6TBのHDDを5台=合計30TBをバックアップ専用として運用しています。
使用しているのは「裸族の5インチベイ」というドライブドック。HDDを直接差し替えられるので、プロジェクトごとに入れ替え可能。
ストレージ構成は以下のようにルール化:
- HDD1:過去2年以内のプロジェクト素材
- HDD2:CG素材(MAYA、After Effects等)
- HDD3・4:野球試合の長時間収録
- HDD5:完成ファイル、マスター、臨時データ
さらに、ブルーレイ保存も併用していますが、容量や速度の制約があるため「最終保存」のみに限定。

映像制作におけるHDDとSSDの使い分け
- SSD向き
- OS(Cドライブ)
- 編集ソフト(EDIUS、AfterEffectsなど)
- 作業中のプロジェクトデータ
- HDD向き
- 長期保存用の素材データ
- バックアップ
- アーカイブ(複数年保管)
つまり「SSDで編集、HDDで保管」。
このハイブリッド運用こそが、効率と安心の両立につながります。

よくある質問(Q&A)
Q1. SSDだけで映像制作は可能ですか?
A. 可能ですが、コストが高くなります。SSDは作業用、HDDは保存用と使い分けるのがおすすめです。
Q2. SSDはどのくらいの容量が必要ですか?
A. システム用は500GB〜1TB、作業用は2TB以上が安心です。プロジェクト内容に応じて調整しましょう。
Q3. HDDの寿命はどのくらいですか?
A. 使用状況にもよりますが、3〜5年が目安。定期的なバックアップとSMART情報のチェックが必須です。
Q4. RAID構成は必要ですか?
A. EDIUSでは推奨されていますが、バックアップ目的なら単体運用の方が管理しやすいです。速度を優先するならRAIDも検討しましょう。
まとめ
- SSD換装により編集作業は圧倒的に快適になる
- HDDは大容量保存やバックアップに最適
- 「SSDで作業、HDDで保管」という役割分担がベスト
映像制作は「時間との戦い」であり「データ管理との戦い」でもあります。
SSDとHDDをうまく組み合わせ、自分の制作スタイルに合った最適な環境を構築してください。
最後までご覧いただきありがとうございました。感想や質問があればぜひコメントでお聞かせください。
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次回は、
「EDIUSを使った初心者向け編集手順」
「動画編集に必要なPCスペックの具体例」
についてご紹介する予定です。
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