― どちらが正しい、ではなく「何が違うのか」という話 ―
最近は本当に多くなりました。
「スマホで撮りました」
少し前までは、
証明写真といえば写真館かボックス機。
それが今では、
自宅の壁の前で、スマホとタイマー。
時代だなと思います。
正直に言えば、近すぎて顔が歪んでますよ。大きな声では言えませんが…。
きちんと撮れば、スマホでもちゃんと撮れます。
では、写真館との違いは何なのか。
今日はその話。
機材の差、だけではありません。
よく聞かれます。
「やっぱりカメラが違うんですよね?」
もちろん違います。
レンズも、光も、背景も、解像度も。
でも、実はそれだけではありません。
もっと静かな違いがあります。
一番の違いは、「距離」と「客観性」だと思っています。
スマホ撮影は、
どうしても近くなりやすい。
腕の長さ、もしくは部屋の広さの制限。
一方、写真館では、
最初から距離を取って撮ります。
なぜか。
顔のバランスを自然に写すためです。
ほんのわずかな差ですが、
その“わずか”を整えるのが仕事。
そしてもう一つ。
客観性。
自分で撮る場合、
自分の顔を自分で確認しながら調整します。
ですが、人の顔は
「自分が思っている顔」と
「他人が見ている顔」が少し違います。
写真館では、
その“他人の目”が入ります。
ここが大きな違い。
スマホは「便利」。写真館は「整える場所」と考える
スマホの強みは、
気軽さとスピード。
何度でも撮り直せる。
アプリで整えられる。
費用も抑えられる。
これは大きなメリットです。
一方、写真館は
整える場所です。
姿勢。
あごの角度。
肩の高さ。
目線の位置。
細かいところを、
ほんの数ミリ単位で直します。
言われないと気づかない程度の差。
でも、仕上がりは確実に落ち着きます。
「十分」と「安心」の違い
スマホでも、
十分きれいに撮れる時代です。
ただ、
「これで十分かな?」
と感じる写真と、
「これなら大丈夫だな」
と感じる写真。
この安心感の差は、あります。
どちらを選ぶかは、
目的次第。
アルバイト用なのか。
本命企業なのか。
公的書類なのか。
正解はひとつではありません。
写真館は“高い”のか?
時々聞きます。
「やっぱり高いですよね?」
たしかに、スマホに比べれば費用はかかります。
ですが、
買っているのは“データ”ではありません。
距離。
光。
客観的な目。
そして安心感。
そこに価値を感じるかどうか。
それだけの違い。
どちらが正しい、ではありません。
スマホで十分な場面もあります。
写真館が安心な場面もあります。
大事なのは、
「なんとなく」で選ばないこと。
もしスマホで撮るなら、
距離を取り、落ち着いて整える。
もし写真館に行くなら、
任せる勇気を持つ。
どちらも、きちんと向き合えば、
ちゃんとした写真になります。
最後に、少しだけ。
証明写真は、
派手なものではありません。
静かな写真。
だからこそ、
静かな違いが出ます。
スマホか、写真館か。
選ぶ前に、
その違いを少しだけ知っておいてもらえたら。
それだけで十分。



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