屋外でビデオ撮影をしたとき、「ゴォォォォ」という風の音が全部かき消してしまう――。
せっかくお子さんの運動会やスポーツの試合を撮ったのに、後から再生すると風の音しか聞こえない。そんな経験、ありませんか?
実はこれ、業務用のビデオカメラを使っても同じなんです。
マイク部分に直接風が当たることで、「風切り音」と呼ばれるノイズが入ってしまいます。見た目は完ぺきな映像でも、音声がこれではもったいないですよね。
私もこれまで多くの映像を編集してきましたが、風の音というのはなかなか厄介な存在です。
特に秋や冬など、外での撮影が多い季節は要注意。強風の日には、いくら業務用の高性能マイクを使っても「ボボボボッ」と音が入ってしまうことがあります。
風の音はなぜ入るの?
そもそも、風の音はどこから来るのか。
マイクは「空気の振動=音」を拾う仕組みになっています。そこに風が直接当たると、マイク内部の振動膜が大きく揺れ、音として「ゴーッ」と収音してしまうんです。
風速が上がるほど、マイクに当たる風圧も強くなります。
つまり、強風=ノイズも大きくなる。
だから、業務用カメラでも100%防ぐのは難しいんですね。
実際の現場ではこんなことも…
お子さんやお孫さんの運動会・発表会・スポーツ大会の撮影後、パソコンが無い方はご自分で作れないので、DVDやBlu-rayにしてください、という依頼が多くあります。お渡しするのですが、その半分くらいは「風の音で声がほとんど聞こえない」ことも。状況を説明すると、それでも良い…がほとんどです。私も心が病む時もあります。
運動会では特にグラウンドが広く、風が通り抜ける場所が多い。
ホームビデオカメラ本体についているマイク部分に、風がダイレクトに当たってしまいます。

その結果、「応援の声も、実況も、ほとんど風音で聞き取れない」ということも。
また、冬のスノーモービル撮影なんてもっと大変です。
走行中の風がマイクに直撃して、「ゴォォォォォォォ!」とずっと鳴っている。
映像としては迫力がありますが、音としてはちょっと残念な仕上がりになってしまいます。
編集時にお客様へ確認するとき、「これで大丈夫ですか?」と聞かざるを得ないこともあります。
それくらい、風の音はやっかいなんです。
プロが使うジャマーとは?
撮影現場では、マイクにふさふさしたカバーをつけているのを見たことがある方も多いと思います。
実はあれは「ウインドジャマー」と呼ばれるもの。見た目からデッドキャット(死んだネコ)なんて呼ばれることもあります。
ふさふさした毛が風の乱れを和らげてくれるため、マイクに直接風が当たるのを防いでくれるんです。
かなり効果は高く、プロの現場では必需品。
ただし、ジャマーでも「完全にゼロ」にするのは難しいです。
特に強風の日や、風が渦を巻くような環境では、どうしても少しは入ってしまいます。

100均のファーチャームで代用できる!
そこで登場するのが、身近なアイテム。
なんと100均で売っている「ファーチャーム」で、風音対策ができちゃうんです。

ファーチャームというのは、キーホルダー売り場などにある、モコモコした丸い飾りのこと。
手触りのいいフェイクファー素材で、見た目は小さな毛玉のよう。
これをマイクに取り付けると、立派な即席ジャマーに早変わりします。
やり方は簡単。
- ファーチャームをマイクの大きさに合わせて軽く広げる
- 太めの輪ゴムでマイクの根元に固定する
- 余分な部分を整えて、マイク全体をふんわり覆う

これだけ。工具もいりません。
脱着も簡単なので、風が強い日だけ装着してもOKです。

見た目も意外と悪くなく、カメラに馴染む色を選べば自然です。
しかもコストはたったの100円。市販のウインドジャマーが数千円することを考えると、かなりお得ですよね。

実際に使ってみた感想
試しに屋外で撮影してみると、風が強い日でも「ボボボッ」というノイズがかなり減ります。
完全に消えるわけではありませんが、明らかに音がクリアになります。
例えば運動会のアナウンスが「風に負けずに聞こえる」くらいには改善されます。
特にハンディカムやアクションカメラのような小型マイクには効果が出やすい印象です。
もちろん、湿気や雨の日はファーが水を含むと逆効果になるので、撮影後はしっかり乾かしておくのがおすすめです。
まとめ:完ぺきじゃなくても聞こえる映像を
風の音は、どんな機材でも完全に防ぐのは難しい。
でも、ちょっとした工夫で「聞き取れる映像」にすることはできます。
ジャマーの代わりに100均のファーチャームを使えば、費用も手間もほとんどかかりません。
映像の見た目だけでなく、「音」も大事にしたいという方には、ぜひ試してみてほしい方法です。
ふさふさひとつで、映像のクオリティはぐんと上がりますよ。
これからの季節、風の強い日でも安心して撮影を楽しんでくださいね。


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