PR

野球ビデオ撮影で白黒ビューファインダーがフォーカスを合わせやすい理由

カメラ ビデオ撮影
この記事は約3分で読めます。
記事内に広告が含まれています。

白黒の方がピントが取りやすい。」

これ、感覚で言っているわけではありません。

実際に野球を撮っていると、カラーのファインダーよりもモノクロの方がフォーカスの山が掴みやすいと感じる場面が何度もあります。

特に放送用ENGタイプで、マニュアルフォーカスを多用する現場では顕著です。

では、なぜそうなるのか。

今日はフォーカスだけに絞って、技術的に掘ってみます。

カラーは合っているように見えることがある

まず大前提として、カラー表示は情報量が多い。

色相、彩度、明度。

この三つが同時に目に入ります。

ナイターの野球場を想像してみてください。

照明に照らされた白いユニフォーム。
芝の緑。
バックネット裏の広告の赤や青。

彩度が高い部分は、視覚的に強く見えます。

するとどうなるか。

エッジが甘くても、「なんとなく締まって見える」ことがあるんですよね。

これは錯覚です。

色の強さが、解像感のように感じられてしまう。

特に若いカメラマンほど、この色による誤認が起きやすい

モノクロはエッジしか頼れない

白黒のビューファインダーは、色の情報を捨てています。

残るのは明暗差だけ。

つまり、フォーカス判断は

「エッジが立っているかどうか」

これ一点になります。

輪郭がキリッと立つ瞬間。
背景との分離がはっきりする瞬間。

そこが山です。

誤魔化しが効かないからこそ、山が分かりやすい。

実際、スタッフに白黒を覗かせると、「あ、ここが山ですね」とすぐ理解します。

カラーより迷いが少ないんですよね。

野球は前後移動が多い競技

野球は横の動きだけではありません。

ピッチャーからホームへ。
内野ゴロの前後移動。
ランナーのスタート。

被写体は常に距離を変えます。

このとき重要なのは、被写界深度の中でどこにピント面があるかを瞬時に把握すること。

カラーだと、背景の色に引っ張られます。

例えば芝の緑が強いと、少し後ろに抜けていても気づきにくい。

これ、現場でのアルアルです。

白黒は背景との明暗差だけを見るので、
ピントが前に来た瞬間、輪郭が浮き上がります。

この浮き上がり方が明確なんですよね。

ナイターで差が出る理由

ナイターはコントラストが強くなります。

ハイライトは明るく、影は落ちる。

カラー表示は、照明の色温度やユニフォームの色味に左右されます。

モノクロは単純です。

ハイライトが締まっているか。
階調が繋がっているか。

フォーカスの芯が出ると、白が硬く見える。

この感覚は白黒でないと掴みにくい。

だからナイターほど差が出ます。

ピント合わせは視覚の反応速度の問題

全ての人には言えませんが、大体の人間の視覚は、動体を認識するとき、まず明暗差を優先的に頭と動作反応で処理します。

色よりもコントラストの方が反応が速い。

野球のように一瞬で判断する競技では、この差が効きます。

白黒は、脳が最短距離で処理できる情報だけを出している。

だから山が掴みやすい。

これは精神論ではなく、構造の話。

ここを面倒くさいと思うかもしれませんが、実はとても大事で、現場論でもあり、技術論でもあります。
私が現場で教えるときは、今のことを言います。

仕組みを知ることが大事なんですよね、実は。

なぜ今はカラーが主流なのか

もちろん、カラーが悪いわけではありません。

私もカラービューファイの愛用者です。

確認用としては便利ですし、汎用性も高い。

しかし、フォーカスの精度だけで言えば、
モノクロは今でも理にかなっています。

古いから残っているのではなくて、

必要だから残っている。

実際に覗いてみれば、違いは分かります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました